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なんで無修正がタダで見放題!?
投稿者: 多田

「例えば、YouTubeの動画配信などで今では当たり前に用いられているフラッシュビデオの技術。あれを最も早くきちんとした形で導入したのって、アダルト動画サイトだと思います。アクセスが集中しても絶対に落ちないよう最新のアプリケーションをいち早く導入することなどにも見て取れるように、エロ系サイトへの最新技術の導入って、実はすさまじく早いんですよね」

 名の知られた法人が運営する有名サイトなどと違って「アダルトサイトは、最悪ダウンしたとしても社会的な影響力は少ない」(A氏)ことが、こうした進取の気性に拍車をかけているという。では、こうしたサイトを実際に運営しているのは、いったい何者なのか?

 まずは、ネットでアダルト動画を物色する際、おそらく最も多く目にするであろう「無料パクリ系動画サイト」について。一見、サイト上に多くのアダルト動画がアップされているように見えるが、そうした動画をクリックしてみると実際には、後述する「FC2動画」「XVIDEOS」などに存在するさまざまなアダルト動画に勝手にリンクを貼っているだけ……つまり、動画を自ら配信しているわけではないタイプだ。

「こうしたサイトの多くは、リンクやバナー広告によるアフィリエイトが基本的な収益源ですね。つまり、ユーザーがページ内のリンクをクリックしたり、そのリンク先の会員制有料サイトで実際に動画を見たり商品を買ったりした場合に、運営者にその“報酬”が支払われる。集客力の高いアダルト動画でPVを稼ぎ、そのうちの何割かがリンク先でお金を落としてくれればその分儲かる、というわけです」

では、その運営者は?

「個人が副業でやっているケースもありますが、この手のサイトは、ページ下部に入っているバナー広告のリンク先である出会い系サイトと一体化しているケースも多いんですよ。私が仕事を受けていた会社も、実はそうした出会い系サイト運営事業者でした」(同)

 A氏によれば、そうした事業者にとってアダルト動画サイトは、それ単独で収益を上げるためのものではなく、あくまでも客寄せにすぎない。アダルト動画に吸い寄せられてくるユーザーのうちの数パーセントでもリンク先の出会い系サイトに入会してくれれば、十分元は取れるというのだ。

「基本はリンクを貼る技術があればいいから、個人でもできる。運営コストもレンタルサーバ代くらい。だからこそ、我々のような個人のプログラマーや、“オモテ”の仕事だけでは食べていけないIT企業に、実際のサイト運営がアウトソーシングされてくるわけです。むしろ、ひとりで30~50くらいのサイトを管理してる人もざらにいます。そうしたサイトは、どれかひとつを更新すればすべてのデータが更新されるようプログラムされていて、しかも相互リンクでアクセスを流し合っている」(同)

 実際、A氏のように下請けとしてではなく、会社員として働く傍らアフィリエイト目的で個人でアダルト動画サイトを運営しているというB氏も、このように語る。

「現在、サイト開設4年目ですでに1000本近くの他動画サイトへのリンクがあり、週2回ほど更新して、毎月の収入は20万円強。メインは『カリビアンコム』など有料動画サイトのアフィリエイトです。ある程度のPVを稼げるようになってからは、某風俗情報サイト運営者の方からメールで依頼が来て、月3万円でバナー広告を頂くようにもなりました。それに対して運営コストは、レンタルサーバ代が月4200円、ドメイン更新料が年間約800円程度。安いものですよ」

 では、前出A氏のような技術者や中小IT企業に動画サイトの運営を依頼してくる出会い系サイト業者の実態は結局……

「私は、アルバイト情報誌に載っていた『簡単なサイト管理業務』という募集を見て応募したのですが、本当に普通の企業、都内にオフィスに持っていて、IT企業然とした社名を持つ普通の企業なんですよ。うさんくさい業務を行っているからこそ、ボロが出ないように、この業界には珍しく事前に契約書を交わしてくれたり、むしろちゃんとしすぎているという印象さえ持ちましたね。


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